名古屋刑務所事件の求刑
共同通信社から。
名古屋刑務所で2001年、男性受刑者=当時(43)=に消防用ホースで水を掛け、直腸裂傷などで死亡させたとして、特別公務員暴行陵虐致死罪に問われた副看守長乙丸幹夫被告(48)と同ほう助罪に問われた看守部長高見昌洋被告(45)の論告求刑公判が15日、名古屋地裁(柴田秀樹裁判長)であり、検察側は乙丸被告に懲役4年、高見被告に懲役1年6月をそれぞれ求刑した。 検察側は論告で、受刑者の矯正をはき違えた懲らしめ目的の犯行で、受刑者の体の弱い部分に放水したことは虐待に等しいと指摘。「法秩序の最後の担い手となる刑務官が受刑者を死亡させた恥ずべき犯行。刑務所史上、前代未聞の重大事件だ」と述べた。
ご存じのとおり、名古屋刑務所の事件がきっかけで新法制定と至ることになりましたが、あまりにも犠牲が大きかったと思います。受刑者1名の命だけでなく、現場の刑務官4名の刑務官生命を絶つ結果になりました。そして、この事件をきっかけに、革手錠の使用も禁止となりました。
実は、中等科研修の時に事件前の名古屋刑務所を見学したことがあります。いくつかの工場を見学させてもらいました。
さすが、B級の男子刑務所らしく、独特の緊張感がありました。それは、これまで読んできた書物の世界と同じ感じなのだと。
B級ということは犯罪傾向が進んでいる受刑者です。男子ですからヤクザなども多数います。
そういう連中を100人ほど相手に武器も持たず、たった1,2名の担当で統制のとれた状況を作り上げるのがどれだけ大変なのかは想像を絶するかと思います。
立場を利用して行った行為はあまりにも残虐だとは思いますが、彼らはもう十分に社会的制裁を受けていると思います。罪名と求刑内容を考えると少し微妙ですが、願わくば全員に執行猶予のついた判決がつくことを望みたいです。そして、この事件が起こるまでに至った闇の部分を明らかにして欲しいです。
6月 15, 2005 News | Permalink
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コメント
坂本敏夫さんの「刑務官」という新潮文庫の本の改訂版が出ていますが、それにこの事件の詳しいことが載っています。ぜひ皆さん読んでほしいです。
投稿 さる子 | 2005/06/17 15:20:14
名古屋事件の第一報を知ったのは職場でのテレビのニュースでした。ニュースを見終わったときの率直な感想は、「『命令で職務の一環として行った行為が何故事件として扱われるのか?』『皮手錠で果たして人が死ぬのか』『ホースでの洗体でどうして死亡という結果になるのか?』、どちらにしろ全国的な報道となるからにはそれなりの証拠があってのことだろう。」それにしても素直にニュース報道を鵜呑みにすることは出来ませんでした。事件の背景に胡散臭さを強く感じたからです。 まず皮手錠であるが、少々強く締めてもそれが死に至る事は考えにくい。もし収容者が病弱であれば?あるいはというのも、考えられないことではないが。 収容者が処遇困難者と仮定し、若しくは刑務官が懲らしめを目的としていたと仮定しても、これ以上締めたら相手に傷害を与える危険性があると認識して締める刑務官はいないと信じる。可能性を考える一つとして、刑務官も多種多様で人間であるという、認識に立脚して判断するに、危険性を認識していながら構わないと行為を継続したとして、果たして人は死に至るであろうか!病弱とか、身体若しくは内臓に疾患があったならば、皮手錠が原因を惹起したとしても不思議ではないが。苦痛や傷害を与えることは出来るが傷害
投稿 獅子 | 2005/06/18 22:28:13
(打っている途中で誤って送信してしまいました。申し訳ありません。) 続き、 苦痛や傷害を与えることは出来るが、皮手錠が因となって死に至る事は考えにくい。皮手錠の異常な締め付けが原因で収容者の内臓を圧迫し傷害を負わせ、結果、死亡させた。という記者会見での発表は早計であった。と、私は思う。時間をかけて詳細な調査をせず、早々に結論を出した当局の動きに不気味さと同時に何とも形容しがたい鳥肌が立った。 拘禁施設においては、自分の糞を体中に塗りたくる収容者が時々いる。一つは、精神的疾患つまり病気を起因として起こる作用。もう一つは、何らかの目的を持って正常なのにキチガイのふりを懸命に演じる。大体この二つに分類出来る。普段は職員若しくは雑役(同じ収容者で服役している中から真面目な収容者を選び職員の手助け、収容者の面倒をみる作業に従事している)が入浴室で糞を洗い流す。中に暴れて風呂に入れることが出来ない収容者がいる。(名古屋事件の収容者はこれに該当すると思われる)だからといって、そのままにしておくことも出来ないので、苦肉の策として一般家庭でも使用しているホースを使用する。今回名古屋で使用した消火用のホースは普通は使用しない。調査が進めば明らかになると思うが、私が思うに、名古屋刑務所の建物の構造上か施設の設備の関係で、消火用ホースを使用せざるを得なかったのだろう。報道によると、消火用ホースで洗体する時水圧を強めて放水したために、収容者のお尻の穴から水が体内に入り、内臓に傷害を与え、それが原因で死亡した、とのこと。俄には信じられない報道だった。当局は水圧を強くしたから水がお尻の穴から体内に入ったと強調し、原因と位置づけている。果たしてそうだろうか?消火ホースから実際に水を放射した経験のない人なら簡単に騙す事が出来るかもしれないが、経験者で信じる人はさて何人いるのか疑問である。水圧を強くすれば人は吹っ飛ぶ。小さなお尻の穴それも股の間にある難所の位置にどうしたら侵入が出来るのか。実際に実験はしていないので確定は出来ないが、まず不可能である。例えば括約筋が緩んでいたとか、外部から故意にお尻の穴を開けたとかがない限り、死に至る水が浸入するわけがない。吹っ飛んだ人間のお尻の穴にどうしたら入れられるのか。至難の技である。逆に聞きたい。人体実験を行い、間違いの無い結果を得たのであろうか?恐らく検証もせず結論ありきで処理した公算が大である。 管理者に一言、特別公務員暴行陵虐致死罪ではなく、検察官の求刑時、致死は除かれているとの情報を私は得ている。致死は公判維持が不可能と検事自身が悟ったのだろう。それと求刑から垣間見えるのがある。もし、事件が特別公務員暴行陵虐致死罪で報道内容が事実であれば、懲役4年は余りに軽すぎる。つまりあり得ない事である。普通はよくて懲役7,8年以上か、無期である。 管理者に二言。「彼らはもう十分に社会的制裁を受けていると思います」は、如何なものか?全体の文面から察するに、彼らが罪を犯したかのように見受けられるのは私の読解力の乏しさゆえでしょうか?管理者も最後に指摘しているとおり、「この事件が起こるまでに至った闇の部分を明らかにして欲しいです」は、正にそのとおり。同感です。 最後に、管理者は東京都選出の河村たかし衆議院議員をご存知でしょうか?名古屋事件を重く受け止め、実際に現場に足を運び、保護房を視察し、現場を撮影したビデオを何十回も検証して、事件の根拠となった「皮手錠の締め過ぎ」の事実は無く、少なくとも普通の締め方が写っているのを見つけている。更に消火用のホースの水圧等も現場で検証し、お尻の穴から水が体内に入るのは困難という検証結果を出している。また事件の当事者と思われている刑務官等にも面接を行い、それらを基に、国会の場で精力的に国を追求している事をご存知だろうか?河村先生は、最後まで無罪を信じ戦うと述べておられる。微力も何の支援も出来ない私には、河村先生にすがり、一日も早い無罪勝利を祈るばかりである。
投稿 獅子 | 2005/06/19 1:33:17
この事件で納得できないのは、実行し指揮を執った看守長、副看守長は責任を問われても仕方ないと思うが、その場にいた看守までも逮捕され起訴されている点です。
これは経験した者なら分かりますが、実力行使の切羽詰った状況で上司の命令を拒否するようなことなど、到底出来ないのではないかということです。
身内である検察官がその点について、どれくらい検証したのかは不明ですが、刑務所の上下関係の厳格さが分かっていないのではと思います。
それならば、上司の命令を拒否してもいいのか?ということになりますが、おそらくそういうことをしたら職責を問われるどころではないでしょうね。
名古屋事件以降、「実力行使場面において上司の命令が違法または不適切なものである場合、部下はこれを拒否することが出来る」なんていう通達は出ましたっけ?
出ていません。
ということは、これからも刑務官はたとえ違法・不適切な命令であっても忍従しなければならないということでしょう。
「違法・不適切であるならば上司にその旨進言するのは、当然である」というのは現場を知らない学者か司法関係者が言う言葉でしょう。
我々は明文の根拠に優先的に縛られているのですから。
投稿 不肖 | 2005/06/19 17:32:07
他の公務員では、このように上司が悪い命令を出した場合、拒否する事ができるみたいな
法律があるということを研修等で教えているとのことです。同じ国家公務員なのでそれは適用されると思われます。
刑務官の研修は意図して都合の悪い事を教えないようにしています。
上司の命令でたとえば裏金等やったりしたら自分が責任を問われます。可能な限り、告発するものという事になりますが、愛媛県警の巡査部長さんを見ても分かるとおり、左遷され、拳銃を取り上げられ、不服申し立て、裁判等必ずしもよい方にいくようではないようです。
上司の保身のために正しい事をする人は犯罪者にされたり、仕方なく命令を聞かなくてはならないノンキャリの現場の人間の人権こそ救済されるべきであります。
投稿 匿名 | 2005/06/19 19:46:02
(この事件で納得できないのは、実行し指揮を執った看守長、副看守長は責任を問われても仕方ないと思うが、その場にいた看守までも逮捕され起訴されている点です。)
この疑問は即全国刑務官の疑問ではないでしょうか。上司の指示どおりに適正な職務を行使したのである。それが突然罪人扱いを受ける。いや、罪人を強いて作ろうとしている。恐ろしくて毎日が戦々恐々となるのは自明の理である。全国の刑務官を奈落の底に落とし、全国民を震撼させた事件。
この正当な職務行為を、突然、犯罪行為に豹変させる。それが出来るのは、出来るだけの力を持ち自由に行使出来る立場にある者である。その者(組織を含む)は、この事件を起こす理由を持ち、綿密な計画を画策し、実行に移したのではないかと私は思う。獅子さんは電波が入っている。誇大妄想だ。と、思うのは自由だが、この事件はそれをプンプン臭わせている。不思議なのは、そう考えると、全て辻褄が合うところに得体の知れない不気味さがある。
(身内である検察官)
身内関係なのは施設長以上の方々である。それ以下の職員が、同じ法務省だから身内ともし思っていたら、それこそ向こうの思うつぼです。各施設の上部組織として管区があり、その上に矯正局がある。管区長は刑務官上がりだが、矯正局長は検事である。つまり全国矯正施設は検事に牛耳られているのである。彼らにとっては身内どころか、単なる出世の、彼らの足元で踏まれている塵でしかない。踏んでいる塵の事をいちいち気にする人はいない。
(上司の保身のために正しいことをする人は犯罪者にされたり、仕方なく命令を聞かなくてはならないノンキャリアの現場の人間の人権こそ救済されるべきであります。)
行革会議の委員の方々に欠けていることですね。欠点に早く気づき反映させて欲しいものです。
投稿 獅子 | 2005/06/20 14:48:00
>この事件で納得できないのは、実行し指揮を執った看守長、副看守長は責任を問われても仕方ないと思うが、その場にいた看守までも逮捕され起訴されている点です。
不肖さんのこういう意見って、現職としては少し不愉快ですね。
どうして看守長、副看守長は責任を問われても仕方ないのですか?
看守は自分の判断で実力行使はできないんですか?看守はいつだって善良な公務員で、上司がいつも判断を間違っているんですか?有事の際、例えば目の前で逃走しようとしている被収容者がいても上司が命令しないと、逃げないように抑えることもできないんですか?
できるでしょ?
現場の看守だけがが常に冷静で、必要かつ適切なタイミングで有効な実力行使や判断ができるようなことを大前提に理論を展開されると「ちょっとなぁ・・・」という気になります。
ごめんなさいね。不愉快なことを書いて。
投稿 現職くん | 2005/06/20 18:29:10
>「現職くん」さん
言葉足らずですみません。
私が言いたいのは、看守長や副看守長が実力行使場面では指揮者になるという前提でものをいっているわけで、「看守のみが有能」とは思っていません。
もちろん看守が単独で実力行使出来る場面もありますが(私が刑務官のときも多々ありましたので)、多くの場合、チームプレーで対処することを考えると、看守長・副看守長クラスの責任が重いといいたいだけです。
私の拙い経験上、上司(首席、統括や主任)が命令したら、(たとえば明らかに要件を書いているのに手錠使用を継続する場合など)たとえ個人では「不適当」と思っても、その命令に服する以外ないので、名古屋事件の場合も命令を受けるがままに制圧した看守もそういう立場だったと思われるからです。
投稿 不肖 | 2005/06/20 21:26:47
犯行後に実施した放水実験及び水圧・水量測定の結果によれば、犯行時に使用された消火栓から消防用ホースを通じ、ノズルを全開にした状態で放水した際、水圧は1平方センチ当たり約0・6キログラムで、水量は毎分201・4リットルだった。
http://centertail.hp.infoseek.co.jp/baka/keimusyo.html
投稿 ちょっと | 2005/07/11 18:06:26
なんにしても、人一人(もっとか?)殺してさぁ。安穏としていられる人間の浅ましさを感じます。求刑にしても4年。たったの4年です。
公務員がその職務上の行動以上をして(一般人は、憂さ晴らしと理解している)心痛まないって、その事実があたしたちはゆるせません。無期懲役か遺族を思えば死刑が妥当だとおもいます。乙丸
投稿 ももたろう | 2005/08/20 10:41:42