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岩国刑務所でも確認怠り薬配布ミスが2件…山口

どんなに慎重を期しても、ヒューマンエラーは免れないのかなと。
ちょっと古めの記事ですみません。

ソースは、http://kyushu.yomiuri.co.jp/news/news0406/news0623m8.htm

 山口刑務所(山口市、粟蔵憲二所長)で、刑務官が受刑者に薬を間違えて渡した問題で、岩国刑務所(山口県岩国市、国吉高虎所長)でも昨年度、2件の薬の配布ミスがあり、刑務官2人を注意処分としたことが22日わかった。  また、山口刑務所ではほかにも5件の配布ミスがあったことが明らかになった。  岩国刑務所によると、処分を受けたのはいずれも30歳代の女性刑務官。2件とも、所内の刑務作業工場で、始業前に受刑者に薬を配る際、確認を怠って別の受刑者の薬を渡し、服用させた。昨年9月と今年2月に職責審査をし、処分を決定した。  ともに刑務官自身がその場で気づいて上司に報告。医師に連絡して診察を受けさせたが、健康には問題はなかったという。  刑務所側は投与した時期や薬の種類について、「刑務官や受刑者の特定につながる」として、明らかにしなかった。  同刑務所では誤配防止のため、薬包紙に印字された受刑者の名前を本人に見せたうえで、名前を読み上げて渡すよう指導しているという。山根悦夫総務部長は「申し訳ない。再発防止のため配布方法を根本から見直したい」と話している。  同刑務所は全国に6か所ある女子刑務所の1つで、22日現在、受刑者ら426人が収容されている。  一方、山口刑務所で新たに発覚した5件のミスは2002、2003年度に起きており、刑務官計5人を注意処分とした。同じ名字の別の受刑者に配布するなどしたという。  同刑務所の川野光幸総務部長は22日会見し、計6件のミスの発生時期や薬の種類を発表した。3月、受刑者の意識がもうろうとした状態になった誤配は、心臓疾患用の薬を飲むはずの受刑者に精神安定剤を配布していた。

7月 29, 2005 News | | コメント (0) | トラックバック (0)

公判中に証人の主婦殴る…乳幼児殺傷事件の氏家被告

法廷で3名戒護でも予期せぬ事態は起こりうると言うことで。
この被告は、殺人事件の1週間前に名古屋刑務所豊橋支所を出所したばかりでした。

ソース:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050728i209.htm

 28日午後2時5分ごろ、愛知県安城市での乳幼児殺傷事件の公判が行われていた名古屋地裁で、殺人、傷害罪などに問われた住所不定、無職氏家克直被告(34)が、証人として出廷した被害者の20歳代の主婦を殴り、額に1週間のけがを負わせた。名古屋地検は氏家被告を傷害罪で追起訴する。
 主婦は今年2月、同市のスーパー「イトーヨーカドー安城店」で11か月の乳児が頭をナイフで刺された事件の際、氏家被告に顔などをけられて2週間のけがを負い、この日、証人として、法廷に立った。公判が始まって間もなく、検察側から「暴力を振るったのは被告ですね」と尋ねられた主婦が、氏家被告を見て、「そうです」と答えると、被告人席に座っていた氏家被告がいきなり立ち上がり、こぶしで主婦の顔を殴りつけた。
 証人尋問の際、氏家被告の手錠や腰縄は外されており、両脇には名古屋拘置所の刑務官3人がいたが、暴行を止めることができなかった。
 公判は1時間20分後に再開し、伊藤新一郎裁判長が「なぜ、あのようなことをしたのか」とただすと、氏家被告は「顔を見て、声を聞いて、カーッとなって……」と答えた。伊藤裁判長は「(起訴事実とは)別に(刑事)責任を取ってもらう」と述べ、氏家被告に腰縄を付け、ついたてを立てたうえで、別の証人2人の尋問を続けた。
 名古屋拘置所の海江田司所長は「戒護(警備)の間げきを突かれたもので、今後、戒護方法を検討し、再発防止に努めたい」とのコメントを出した。
 刑事訴訟法は、被告に暴行や逃亡の恐れがある場合を除き、公判では被告の身体を拘束してはならないと規定しており、法廷内では通常、手錠や腰縄を外す。
 名古屋地裁の田中良二総務課長は「過去2回の公判で暴行のそぶりはなく、検察庁からも暴行の恐れがあるという情報はなかった」と説明。被告や証人が座る法柵の内側に、法廷警備員を配置していなかった。

7月 29, 2005 News | | コメント (4) | トラックバック (0)

地震

昨日関東地方で大きな地震がありましたが、大丈夫でしたでしょうか。

地震があった場合、被収容者の安全を確保しなければなりません。
最悪の場合は解放という形をとることになりますが、行刑施設の建物はそんじょそこらの建物より丈夫にできているので、皮肉なことに施設にいた方が安全です。

行刑施設はその性質上、中から居室の扉を開けることができない構造になっているのがほとんどです。刑務所で開放処遇している場合は例外的に中から扉を開けることができます。

地震があった場合は直ちに全区域を巡回して異常がないかを確認します。たとえ仮眠中などであっても、起きあがって巡回しなければいけません。阪神大震災クラスとなれば非常登庁もしなければなりません。

さて、私が刑務所で新人看守だった頃、1日に9回の小さな地震があった夜勤日がありました。
地震があったのは、ちょうど後夜の仮眠中(21:00〜1:30)。
私を含む看守3人が看守用仮眠室で寝ていたのですが、揺れに気づいて起きあがることができたのは、9回中3回だけ。
仮眠終了後、夜勤部長に怒られたのはいうまでもなし。手続きまでは行かなかったのが幸いでした。
ちなみに、看守部長は9回とも起きあがったそうでして。

仮眠時間はわずかな揺れでも起きあがれるようにしておかなければいけないと思いましたよ。
あくまで仮眠は仮眠だと思い知らされた一夜でした。

7月 24, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (4) | トラックバック (0)

女子施設は収容率120%越え

平成16年度版の犯罪白書を読んでびっくりしました。
269ページに女子施設(W級)の平成15年末既決収容率の数字を見たら、6施設とも120%越えなんだそうでして。
今年から福島刑務支所が開設されましたが、それでも110%は切らないだろうと言うぐらいの数字ですよ。

施設 既決収容率 既決収容定員 既決収容人員 定員超過人員
全国平均 127.5% 2,436 3,107 671
札幌刑務支所 137.4% 211 290 79
栃木刑務所 127.2% 648 824 176
笠松刑務所 124.0% 430 533 103
和歌山刑務所 128.2% 500 641 141
岩国刑務所 123.5% 345 426 81
麓刑務所 130.1% 302 393 91

私が刑務所で勤務していた頃はまだ過剰収容が始まってなかったので、こんな数字あり得ない!のオンパレードですね。私が勤務していた施設で、今の人数を夜勤者としての勤務に差し支えないように把握せよと言われたら、はっきし言って無理!札幌、岩国、麓レベルならともかく……

年々被収容者の質も悪くなってきているし、厳罰化の傾向ですからまだまだ収容過剰は収まりそうにないです。現役の皆さん、本当に大変だと思いますが、心身を壊さぬよう勤務に励んで下さい。

7月 18, 2005 | | コメント (30) | トラックバック (1)

18,19歳の思案

鑑別所には大体14歳前後の子供子供した幼い印象の子供から、18、19歳というもう見た目はすっかり大人という子も入ってきます。で、多少知恵のある高年齢入所者が時々悩んでいるのは、少年として審判を受けて保護観察になったり、少年院送致になるよりは、検察官送致をうけて、拘置所に入り、そうすれば鑑別所よりも「お友達」に面会ができたり、せいぜい判決も執行猶予がつくからその方が断然楽だということだったりする。
実際私も一人、そういう少年に会ったことがある。調査官が来ても、だれが来ても検送(検察官送致の略語)にしてくれとばかり。日記も反省文よりは検送にしてくればかり。反省どころかいかに楽に過ごすかしか考えていない。他の16歳、17歳の方がよっぽど落ち着いていたので、何度彼女を説教したか。そのごとに彼女のメモ帳に「あのデブのすっぴんメス豚、うざい」とか書いていて苦笑したり。
まぁ、拘置所の方が鑑別所より楽だという認識は一部間違ってないし、一部は浅はかな考えと言わざるを得ない。それは確かに、友達は面会に来てくれて会えるだろう。物品購入もメニュー豊富だろう。ダサイ制服着せられることもないだろう。でも、大人として刑事責任を追及され、場合によっては執行猶予がつこうと有罪判決を受ければどういうことになるのか、まるで考えが及んでいないのだ。
18歳以上の子供は確かに、半ば大人だし、交流関係探っても周りは皆成人というケースが少なくない。その人達から検送になって拘置所へ行けよ、みたいに言われて希望するのだ。
少年として罪を償っていくことの意味、法的な処分、それは大人とは全然違う。特に法的処分でいけば、保護観察になろうと、少年院送致になろうと、全ての法的制裁が終われば記録に残らないのだ。(もちろん、成人になってから再び再犯し、少年鑑別所に記録があるとわかると、拘置所などから記録を送付してくれという依頼が来て、永年保存の少年簿がかなり欠けていたりする)成人として有罪判決を受ければ、たとえ早くシャバに出られたとしても、一生ついてまわる犯罪歴となるのに。。。。ちなみに、彼女は少年院送致になった。1年でもシャバに出られないというのは彼女にとってきついだろうし、「友達」にも会えない、文通もできないきつい期間だっただろう。でも、私はまだ、少年矯正の可能性を信じたいのだ。

7月 12, 2005 初心者向け解説 | | コメント (7) | トラックバック (1)

平成17年2月号の刑政

受刑者処遇法でぐぐっていたら、矯正図書館の刑政主要目次が出てきまして、その中で「女子施設及び女性職員の執務環境の改善に向けて」「矯正施設に勤務する女性職員に対するアンケート調査結果報告」が気になっています。

一般人扱いになっている身ではなかなか購読できないので……前に行刑法の教科書購入したらめちゃくちゃ怪しまれました。
版元である矯正協会ってすごく、閉鎖的なんですよね。基本的には、矯正関係者か大学の法学部関係者しか相手にしていないって感じでして。

読者の方に譲って下さいとお願いするのは図々しいと思ってますので、協会にバックナンバーの問い合わせをするか大学の図書館に行ってみようと思います。

7月 11, 2005 | | コメント (12) | トラックバック (0)

書信係は大変

書信(手紙)は、消したら消したでクレームが付き、消さなければまたクレームになってしまいます。
今回は後者に関する事件です。

脅迫はがき:発砲の元郵便局員、拘置所からトラブル相手に
ソースは、http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20050702k0000m040176000c.html

 福岡県久留米市の繁華街で拳銃を発砲し、銃刀法違反の罪(発射、所持)などで起訴されている同市津福本町、元鳥栖郵便局郵便課総務主任、江口智久被告(57)が、発砲前にトラブルを起こした雑貨店主あてに、拘置先の久留米拘置支所から脅しととれる内容のはがきを郵送していたことが分かった。
 問題のはがきは先月22日付の消印。差出人欄に江口被告の名前と、改築中の久留米拘置支所が一時移転している福岡刑務所の住所が書かれている。
 はがきは「貸付金20万円を左記住所に送付されたし」とし、店主の名を挙げ「もし返済なき時、自分は4年前後で出所するので、○○は保証しない」と危害を加えることをほのめかしている。○部分は黒塗りされていた。
 刑事訴訟法は拘置中の被告が外部と手紙をやりとりする権利を保障し、一方で監獄法施行規則が拘置所に検閲を義務づけている。脅迫や証拠隠滅など犯罪の恐れがある場合、拘置所の判断で塗りつぶしたり、送付を差し止めることができる。

記事中でも触れていますが、監獄法施行規則第130条の規定によって、被収容者の発受信する手紙は検閲することになっています。実際に検閲するのは処遇部門書信係の刑務官です。手紙に書いてある内容を要約して、書信表という紙に控えておきます。そして、処遇の参考にするため、身分帳という被収容者に関する帳面に挟むことになっています。(注:通常は書信表の部分だけ書信係で持っていて、移送時や釈放時に身分帳にまとめます)

書信係の仕事ですが、未決の場合は結構大変です。平日は1日2通までの発信が可能なので、1日で検閲すべき手紙の数は発信分だけで被収容者の約1.5倍ぐらいはあるかと思います。受信分も入れたら3倍は軽いかと思います。受刑者の場合は現在のところ行刑累進処遇令に基づいて、月1(4級)〜週1回(2級)、1級は随時となっているので、未決ほど発信数はありません。受信も親族申告がなければすぐに読めないということであまりありません。

座って仕事し続けるので、現場での立会業務とはまた違うしんどさがあります。それに、要約するのにも結構頭を使ったりしますし。大変な仕事ですが、適切な業務が遂行されることを祈ります。

7月 2, 2005 News | | コメント (9) | トラックバック (0)

化粧は被収容者へのあてつけ?

女子刑務官は、化粧がめちゃくちゃ濃いか、スッピンに近いかの2種類に分かれます。社会人としてのほどほどなお化粧ができない人の集まりというと口が悪いんでしょうけど。ちなみに、私は後者タイプでした。

化粧の濃い人は、フルメイクは当たり前、中には香水をふったりしていた人もいました。刑務所だと茶髪も当たり前で、拘置所勤務時代に護送で訪れた時に驚いた記憶があります。

被収容者は、化粧水とか乳液(いずれも指定のモノ)は使えて基礎化粧は一応できるのですが、ファンデーションを塗ったり、口紅をつけたりといったことはできません。特に口紅は被収容者の目につきやすくて、居室に行ったり、運動立会の時にうらやましそうに話を振ってくることがよくありました。

そう、彼女たちだっておしゃれはしたいのです。出廷の時は顕著でしたね。せめて服だけでもと一張羅を羽織って行っている被収容者もいました。けどもできることといえば基礎化粧ぐらいなモノで、しかもろくなモノが使えませんから、顔に色を付けることができる刑務官がうらやましかったのでしょう。

裏を返せば、「ふふーん、あんた達はここにいる限り、私たちみたいにお化粧できないのよ。くやしかったらさっさと出所しなさいね。」という女子刑務官からのメッセージ。同じ塀の中にいても決定的な違いを見せつけていたのだと今になって思うのでした。

7月 2, 2005 日記・コラム・つぶやき | | コメント (1) | トラックバック (0)

参考資料を用意しました

このBlogでは結構監獄関係の法律を引っ張ってくることが多いので、以下の法律に関してHTML化したものを置きました。右下の関連BLOGなどのコーナー「元・女子刑務官Blog参考資料」から参照して下さい。
現行法

  • 監獄法
  • 監獄法施行規則

新法
  • 刑事施設及び受刑者の処遇等に関する法律

  • 刑事施設ニ於ケル刑事被告人ノ収容等ニ関スル法律

7月 1, 2005 News | | コメント (0) | トラックバック (0)