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越境者

最近の新聞で見たのだがはて、いつのだったのか。たぶん読売だと思うのだが……m(_ _)m

大阪拘置所に覚醒剤取締法違反で裁判になり収容されていた「男性」が、最近できたばかりの「性同一性障害者戸籍変更特例法」(だったっけ?)に基づいて、戸籍上「男性」から「女性」に変更し、それが家裁で認められたため正式に女性となったため、それまで男性のエリアにいたのが女性収容区域に「移動した」という。
男性は捕まる以前に性転換手術を受けて女性ホルモン投与などを受けていたが、捕まった時から「男性」として扱われて女性ホルモン注射も打てなくなり大変苦痛だったのだそうだ。で、実刑判決の可能性があったらしく、そのために戸籍上の性別を男性から女性に変更することを助言され、家裁に申し立てしていたのだそうです。
今は女性収容区域(ってまぁ、女区だよね)で生活し、必要だということで女性ホルモン注射も定期的に投与されるようになり、もし実刑判決が出れば、女性収容の刑務所に送られることになるという。拘置所の幹部曰く、「あくまでも戸籍により処遇を決めたまで」ということだそうだ。

TS(トランス・セクシャルの略。自分の性別に違和感を感じ、自分がもう一方の異性での生活をし、身体もホルモン投与から性転換手術まで、肉体そのものも自分の産まれたときの性別と違うと主張する人のこと)収容者というのは、今までもいたのでしょうが、実際戸籍が変えられる(条件付きだけど)法律まで整い、「性同一性障害」に対する法的整備、医療なども広く行われるようになった結果、こうした事例が登場したのでしょう。
もちろん、今まではTSの方はおそらく、戸籍上の性別に基づいて、実刑判決を憂ければ男性収容の刑務所に送られていたわけで……それは大変、苦痛だったことでしょう。
実際、私の知人の勤める女子少年院で、自分は本当は男なんだと主張する少年が入所してきて……で、恋愛対象は「同性」に向けられるため、処遇をどうしようかとかなり困ったらしい。鑑別所では単独室処遇で切り抜けたらしいのだけど……。様々な人がいて、様々な人が収容されるようになった矯正施設、それぞれの対応には苦慮することが増えたということですね。

8月 4, 2005 News |

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コメント

精神医療の現場においても、性同一性障害の人への対応は慎重に行われています。
診断や治療は国際的診断基準や精神神経学会が提示しているガイドラインにのっとって行われます。まずは診断基準をベースに性同一性障害であるか否かが審議され、性同一性障害であると判定されると、ガイドラインに基づいた治療が開始されます。
ガイドラインの治療はその内容、順序、期間等が詳細に規定されており、決められた順序で進めていかなければならず、それなりに時間もかかります。
戸籍の性別変更は平成16年7月16日に施行された「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(性同一性障害(者)特例法)」により一応は可能となりました。ただし、この場合も「20歳以上であること」、「結婚していないこと」、「子供がいないこと」、「生殖腺またはその機能を永続的に喪失していること」、「変更後の性別の性器に近似する外観を有すること」といった条件が課せられており、性別変更には場合によってはかなりの代償や人生の制約を余儀なくされることになります。
日本は欧米諸国などに比べて性同一性障害への理解や対応が遅れていると指摘されることがままあります。もちろん、各個人の価値観、人生観、宗教観などが関係する問題なので各自がそれぞれの考えをもつことは自由です。ただ、これまでの日本の社会は性同一性障害の人を好奇や偏見や排他的な視点でみる傾向が強かったのではないかと感じます。これは他の精神疾患(統合失調症やうつ病など)を有する人たちへの社会の視点にも類似するものがあります。
性同一性障害をただ病気としてとらえるだけではなく、「心の性別と肉体の性別がたまたま一致しないということがありえるんだ」ということを各自が普通に理解できるようになることが第一歩ではないかと思います。特に人間と直接的に接する仕事をする人には、今後こういった理解は必要になってくる思います。

投稿 XYZ | 2005/08/04 18:43:06

>XYZさん
コメントありがとうございますm(_ _)m 。
私はなんやらかんやら色々あってセクシャリティ関連の勉強からジェンダー問題やフェミニズムやセクシャル・マイノリティ問題を通ってTS・TG・TVの方々を何人か個人的に知っているのですが、やはり、共通して主張するところは「TSばかりが優遇されているような気がする」という点。TSは「障害=病気」(厳密にはまぁ、=じゃないとは思うんですが)となることで、自分のことを広く認知するきっかけを得ることができ、「治療」「戸籍変更」といった分野にまでその対応がなされるようになったという点で、グラデーションと表される性の悩みを持つ人々から一線を画してしまった感があります。
時に、「同性愛だって病気って事にして、理解を得られればいいのよ」とかTGに対しても似たようなことを見聞しております。
つまり、セクシャルマイノリティの中ですら「分断」が起きてしまったわけで……、で、日本において未だジェンダーの問題も広く認知されているかというとどうも違うようで、男女共同参画社会とかは歌われるけど、それも「各人の性の特質を生かして、お互い助け合い、理解しあって、女性の社会進出を進めよう」といったむしろ社会保障関連問題に絡めた話になりつつあるようで、私個人的にはいらいらと経緯を眺めているのですが。。。。
難しい問題ですよね、本当(-_-;)

投稿 たつみ | 2005/08/05 2:56:24

>たつみさん
ご指摘のとおりだと思います。戸籍の性別変更にしても、前述のとおり生殖腺(生殖機能)と性器の条件付けがあるため、性転換手術を受けないことには性別変更はきわめて困難(ほぼ不可能)です。
性の悩みをもつ人の中には、性転換手術までは希望していない人やさまざまな事情で手術を受けられない人も当然います。TS、TG、TVそれぞれの人たちの性に対する考え方やスタンスも微妙に異なるため、現時点ではすべての人たちのニーズに公平かつ十分に対応できているとは言いがたい状況です。
社会の受け入れもまだまだ十分とはとても思えませんが、一方で理解しよう、受け入れようとしている人たちが少しずつですが増えてきているようにも感じます。
私も精神科医として、この問題については今後も考えを深めていきたいと思っています。

投稿 XYZ | 2005/08/06 0:48:00

これは確か、2005. 07. 10の読売新聞の
 性転換手術受けた「ニューハーフ」、拘置所「男区」→「女区」施設へ移す
という記事だったと思います。

戸籍上で「女性」になっていれば元男性でも女子刑務所に収容されるようですが、他の本物女性達はどう考えるんでしょうかね?
一緒の房にされたらやっぱりキモいだろうし、ただでさえ過剰収容なのにそのためだけに独房にするしかないんでしょうか。
また刑務官のづつうの種が増える…

私見を言えば刑務所に入るような悪漢悪女は、その位の苦しみは刑罰の1つとして我慢しろって言いたいとこです

投稿 Y | 2005/08/07 21:43:41

彼女は麻薬所持でつかまった時
ブリーフを履かされ苦痛だったと言っています。その時戸籍以外は完璧女だったのですか・・・。
風呂も別に入れないとならないし、とても面倒ですよね。
今は戸籍も変えたので女子扱いですが、
それでも嫌と思う周りの囚人もいそうで、
揉め事の種ですね。

投稿 カルーセルマキ? | 2005/08/07 22:03:53

性同一性障害で性転換が認められたとしても、元の性の特徴は残ってしまうので、トラブルの種になるかと思います。
それ故、独居での処遇になるかと思います。
多様性を認めろと言われても、それを受け入れることができない人の方が多いですから……

投稿 管理人 | 2005/08/12 18:19:33

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