「福島刑務支所実録立ち上げ奮戦記」を読んで
この記事は刑政の2006年1月号に掲載されています。
女子施設としては7つ目のもので、福島刑務所の支所として昨年開設されました。
収容定員は500名(既決:490名、未決:10名)です。
職員は定員が84名で、昨年の9月末現在では79名(-5名)です。
記事を読んでいて、開設準備はもちろん大変だったと感じていますが、私自身は開設後の運用状況を見て、いろいろと驚きました。
他の女子施設と大きく違うのは、
1.若くて拝命が浅い職員が3分の2近くを占めている。
9月12日付の統計をひもといてみます。支所全体での数字ですから、男子職員や幹部もこの中に含まれています。したがって、処遇の現場では、若くて拝命の浅い職員が中心層を占めていると思います。
年齢層では、
・18歳〜20歳:29%
・21歳〜30歳:40%
------------------
・31歳〜40歳:15%
・41歳〜50歳:13%
・51歳〜60歳:3%
勤続年数では、
・1年未満:37%
・1年以上3年未満:22%
・3年以上5年未満:10%
------------------
・5年以上7年未満:5%
・7年以上10年未満:4%
・10年以上20年未満:8%
・20年以上:14%
こういう人員構成故、一般職員で工場担当経験者も2名しかいないという現状です。工場は、観察工場・洗濯工場+生産工場3つの合わせて5つですね。
他の女子施設だったらまだまだ夜勤者としてやっているところを工場担当クラスに抜擢しているでしょうから、大変だと思います。
2.夜勤部長がいない
夜勤者看守にとっての夜勤部長は単なる仕事上の上司だけでなく、精神面での支えにもなる存在です。ちょっとしたトラブルがあれば、看守部長に来てもらって……というのが他の女子施設だけでなく、男子施設でもおなじみのパターンだと思うのですが、これが通用しません。
ちょっとしたトラブルの処理も監督当直者があたっているとのことなので、夜勤者、幹部もどちらも大変だなと感じます。
3.受刑者自身による物品管理
福島刑務支所では、受刑者各人に鍵付きの個人ロッカーを貸与してます。ロッカーの大きさは、40cm×30cm×40cmだそうです。
・写真、書信、日用品の所持数制限なし
・郵券(切手・郵便書簡・ハガキ)の自己管理
個人的には、郵券の自己管理は拘置所時代に経験しているので驚かないのですが、写真、書信、日用品の所持数制限なしには驚かされました。捜検しては、「持ちすぎ!」と指導しなくてもいいのですよ。一昔前だったらとても考えられないですね。
開設してまだ1年も経っていない施設なので、運営についてはまだまだ手探りな状態だと思います。そして、女子施設特有の人材問題にもいずれぶち当たると思います。そのときに乗り切れる状態に持っていけるのかが大きな課題だと思います。
1月 17, 2006 日記・コラム・つぶやき | Permalink
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/45123/8208033
この記事へのトラックバック一覧です: 「福島刑務支所実録立ち上げ奮戦記」を読んで:
コメント
一年未満の刑務官が37%も勤務してるのですか!?先輩に逐一指導してもらう機会が少ない分、他の施設よりも、苦労されているんでしょうね…。反面、先輩に依存できる部分が少ない為、早く一人前の看守になれるのかなと思いました。
投稿 ふう助 | 2006/01/19 21:32:58
確かに東京拘置所に引き取り出張に行った時、福島刑務支所の引き取りの職員がやたらと若かったのを覚えていますよ。3人が3人とも若かったですね。
投稿 主任 | 2006/01/21 14:00:27
女だけ多い職場
男だけ多い職場
どちらも大変そうですが
良いところとっての中間はできないのかなあ。
投稿 ぷる | 2006/01/22 20:24:19
大変ですけど女子新施設で頑張ってね。
投稿 ばこばこ | 2006/01/23 20:03:45
つらいことがあったら相談するね
投稿 ずぶずぶ | 2006/01/23 20:12:40
応援しているよ頑張って
投稿 ズッコンばっこん | 2006/01/23 22:02:16
期待してます
投稿 パンパンパパパン | 2006/01/25 22:42:54