名古屋刑務所暴行死傷、事件主導の副看守長ら4人有罪
ソース:http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070330i102.htm (読売新聞)
名古屋刑務所で受刑者2人を革手錠で締め上げ死傷させたとして、特別公務員暴行陵虐(りょうぎゃく)致死などの罪に問われた刑務官5人(いずれも休職中)の判決が30日、名古屋地裁であった。伊藤納裁判長は、副看守長前田明彦被告(45)ら4人に執行猶予付きの有罪判決、看守佐藤孝雄被告(29)には「犯罪の証明がない」として無罪を言い渡した。
有罪判決を受けた4人の量刑は、前田被告が懲役3年、執行猶予5年、看守小沢宏樹被告(31)と看守長渡辺貴志被告(39)が懲役2年、執行猶予3年、看守池田一被告(34)が懲役1年、執行猶予3年。 刑務官側は「受刑者が転倒し、革手錠腕輪部分の金具が腹部に食い込んで死亡した事故だ」と無罪を主張していた。伊藤裁判長は有罪判決を言い渡した4人について「革手錠使用要件にあたらないのに、受刑者を懲らしめる目的で革手錠で締め上げ、死傷させた」と革手錠使用行為と死傷との因果関係を認めた。
一方、佐藤被告に対しては、革手錠使用行為への関与は認めたものの、「経験が浅く、職務行為と信じ込んでいた可能性が否定できず、刑事責任を問えない」とした。
判決によると、前田、小沢両被告は共謀し、佐藤被告とともに、2002年5月27日、反抗的態度を取った男性受刑者(当時49歳)を保護房に収容。革手錠で腹部を強く締めたが、態度が改まらないことから、革手錠のベルトをさらにきつく締め、死亡させた。前田、小沢、渡辺、池田4被告らは同年9月25日、保護房で男性受刑者の革手錠を強く締め上げ、腹部に70日間の重傷を負わせた。
革手錠廃止&新法制定のきっかけとなった一連の名古屋刑務所事件の1審判決が出ました。有罪となった4名はいずれも執行猶予付き、残る1名は無罪判決となっています。
この判決が重いのか軽いのかは見方によって全く異なるかと思います。
公務員としての論理で見れば重たいモノですし、一般市民としての論理で見れば軽すぎるでしょう。
以下に関係する刑法の条文をあげます。
第195条(特別公務員暴行陵虐)
1 裁判、検察若しくは警察の職務を行う者又はこれらの職務を補助する者が、その職務を行うに当たり、被告人、被疑者その他の者に対して暴行又は陵辱(りょうじょく)若しくは加虐(かぎゃく)の行為をしたときは、7年以下の懲役又は禁錮に処する。
2 法令により拘禁された者を看守し又は護送する者がその拘禁された者に対して暴行又は陵辱若しくは加虐の行為をしたときも、前項と同様とする。
第196条(特別公務員職権濫用等致死傷)
前2条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
無罪判決となった1名の判決理由に「経験が浅く、職務行為と信じ込んでいた可能性が否定できず、刑事責任を問えない」とありました。この判決については、評価します。
拝命の浅い職員の場合、法的根拠に基づいて行動しているのかという判断出来ない可能性は非常に高いです。先輩や上司のやることを見よう見まねでやって、それが正しいのだと思いこんでも仕方ないでしょう。
名古屋地検特捜部管轄の事件でしたが、端から暴行したという前提で取調をうけていたというメールもいただいています。なので、管理人個人的にはその方のことを思うと心苦しいところもあります。
3月 30, 2007 News | Permalink | コメント (3) | トラックバック (0)